ここはホンノカクレガ
紫洲から巣立つ前の本が集う場所
-
歴史的現実
¥600
懺悔道の哲学者として知られる田辺元。当時の大学生が「非常な緊張と感激をもって傾聴した」この講義は、その後彼らの多くを戦地に送る結果となった。 個人を束縛する現実の中で個人はいかにして自由と主体性とを手に入れることができるか?歴史の進歩・発展・建設とはそれぞれどのような意味を持つのか?没落する西洋に対し、日本的文化とその精神はどのように解決策を提示することができるのか? 「種族」と「媒介」の概念を通じて人間の行為とその使命を明らかにすることを試みた1940年の講義録が新版となって刊行。 本編目次: 第一章:歴史的現実の一般的意味 第二章:時の構造 第三章:歴史の地域性、国家と人類、政治と文化(一) 第四章:歴史の地域性、国家と人類、政治と文化(二) 第五章:歴史における発展と建設 第六章:歴史的現実の新段階 用語・人名索引辞書 巻末左綴じ シンプルな読みやすさを目指した紫洲書院古典シリーズ 巻末には読者にやさしい人名・用語索引辞書付き
-
技術哲学
¥860
「技術とは何か?」自明とも思われる漠然としたこの問いは、技術の進化とともに難解となる。 三木清における技術とは一般的に言われるような手段の体系ではなく、むしろ人間による内在的・超越的行為の総称として再定義される。技術には主体と環境、主観と客観とを媒介する役割が与えられる。 発明と再生産の間に考えられる技術の社会性とは何か?主張「構想力の論理」をさらに展開し、時代の学説を批判的に検証。機械発明の歴史や技術発展のメカニズムを紐解きつつ、全体観としての「技術」を捉え直す。帰結として、機械技術によってもたらされた害悪を、政治や修養といった社会技術によって乗り越えることの重要性を説く。
-
ファシズムの原理 他三編
¥650
『ある者はこう考えるだろう、今世紀は権威と「権利」、すなわちファシズムの世紀である。19世紀が個人の世紀であったならば、今は「集団の世紀」であり、ゆえに国家の世紀であると。』(本文より引用) 「結束」の名を冠したファシズムという言葉は、戦後社会においてナチス、虐殺、極右などを連想させる絶対悪のレッテルとして用いられてきた。しかし政治活動から始まったファシズムが、それまで連綿と続いてきた様々な思想・哲学を取り入れて複雑な基礎を有していたことはほとんど知られていない。政治活動家のみならず詩人や哲学者、芸術家などの支持よって難解かつ巧妙に発展した体系の全体像は、全体主義の渦中にあった戦前の日本においてすら、十分に理解されたとは言い難いであろう。 本書では、多数のファシストの中から主要な3人の演説・論稿を翻訳。ファシズムに哲学の骨子を与えたジェンティーレ、ナショナリズムの血を通わせたロッコ、政権に意志と熱狂をもたらした「ドゥーチェ」ムッソリーニによる計4作をおさめた、戦後初の原著訳。20世紀に狂乱をもたらしたファシズムの源流から発展までを学ぶにあたり、原書だからこそ得られるものは少なくない。今こそもう一度ファシズムを問う時代がやってきた。 シンプルな読みやすさを目指した紫洲書院古典シリーズ 巻末には初学者にやさしい用語・人名辞書つき
マイクロ出版社 紫洲書院(しずしょいん)のオンライン書店「ホンノカクレガ」。
主に紫洲書院が発行する書籍を販売するとともに、グッズを販売します。